民主党代表選は4日午前9時から10時までに立候補の届け出を受け付け、11時からの両院議員総会で所属議員の投票により新代表が決まる。小沢氏に近い山岡賢次前国対委員長は2日夜、衆参両院の首相指名選挙と組閣も4日中に行う異例のスピード日程を検討していることを明かした。菅氏が後継首相になる場合を想定し、政府と党の人事を最小限に抑えることによって小沢氏の影響力を残す思惑もちらつく。
菅氏は2日夕、首相官邸で鳩山首相と会談し、代表選に立候補する意向を伝えた。首相は「頑張ってください」と応じた。菅氏は記者団に「昨年秋(の政権交代で)国民が期待したことを鳩山首相が実らせる時間的余裕がなかった。それを引き継ぎ、政治とカネの問題にきちんとけじめをつけたい」と語り、鳩山内閣の政策を継承する姿勢を強調した。
菅氏は側近議員との会合で「どこから推されるかでなく、自分で決めてやる」と述べ、小沢氏に担がれる形の出馬ではないことを強調。首相との会談後、前原誠司国土交通相とも会い支持を求めた。菅氏と電話で話した枝野氏は2日夜、記者団に「鳩山首相の言った政治とカネの問題にしっかりとけじめをつけ、リセットするのであれば、個人的には応援できたらいいと思っている」と述べた。
前原、枝野両氏らのグループは同日夜、東京都内で協議し「菅氏が小沢氏を切れるかどうかを見極めて対応を決める」との方針を確認した。その後、枝野氏は菅氏の側近や野田佳彦副財務相グループのメンバーとも会い、「非小沢系」の連携を模索。横路孝弘衆院議長に近い十数人が集まった会合でも菅氏を支持する声が出て、結論は出さなかったものの、幹部は「常識的に言えば菅さんだ」と語った。一方、野田氏は不出馬の考えを示した。
カギを握るのは最大勢力の小沢氏に近いグループの動向だ。三井辨雄前国対委員長代理や松本剛明衆院議院運営委員長ら約40人が集まった会合では「(無投票ではなく)代表選をちゃんとやるべきだ」として樽床氏に出馬を促す意見が出たという。菅氏が「非小沢系」に軸足を置かないようけん制する狙いもあるとみられる。
小沢氏周辺から擁立論の出ている原口氏は「今は戦うときじゃない」と出馬を否定した。
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